トマトの思い出

五月晴れの天気のよい日にミニトマトの苗を植えました。

苗木が、気温の上昇、恵の雨でぐんぐん伸び葉も青々し花が次々と咲き、いつの間にか青い実をつけていました。それが日を追うごとに増えて各段に5つずつ緑色のトマトが鈴生りに成っています。本当に可愛らしくて食べるのもったいない気がします。

水遣りをしていた娘が

「あっ、青いトマトの実が取れちゃった!」

と言って持ってきたのは小さいながらもはちきれんばかりの青々した実でした。きっと可愛くて触ってみたくなったのでしょう。

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青いトマトというと、大阪の伯母の家のことを思い出します。

小さい頃は夏休みになると父の故郷の京都、大阪や兵庫県の竹野へ家族でよく行っていました。

「大阪のおばさん」と呼んでいたのは父の母方の伯母の嫁ぎ先の大阪の家のことで、家業でおこし屋さんを営んでいました。「おこし」といえば「雷おこし」が有名ですが大阪の「粟おこし」も名物だったようです。粟(あわ)を砂糖で固めたお菓子で、これが堅くて虫歯が多くてみそっぱだったわたしにはちょっと厳しいものがあり、おやつに出されても食べずにカバンに入れていたら暑さで包装紙ごとベトベトになっていた・・・今思うとなんて伯母不幸していたか・・・反省します。

少し歩くと大阪のシンボル通天閣タワーが大きくそびえる場所におこし工場と家があり、庭先に積んであるメタリックグレーの一斗缶(おこしの缶または砂糖の缶だったかも、しれません)と、ぷーんと甘い砂糖の焦げた香りが「大阪のおばさん」の家の匂いでした。

通天閣を眩しく見上げ暑かった大阪と、「Always三丁目の夕日」映画の中の東京タワーとダブって感じたものです。ノスタルジーでしょうか。

私たちが泊めて貰っていた二階の部屋の窓越しの欄干では、植木鉢にトマト、ナスなどの夏野菜たちが実もたわわになっていてそれがちょうど目線の高さに置いてあり、日に日に育ってゆく実を見ることができました。

伯父が仕事で忙しい中、寝ている私たちに気遣いながらも、そーっと毎朝早くから水遣りをしていた姿と「サーッ」というジョーロの水音は、大阪の蒸し暑さを一時忘れるような爽やかな音でホッとしたこと今でも鮮明に憶えています。

その頃はミニトマトがなかった時代で、苗木にはふっくらとした大きなトマトが青々して成っていてそれが日を追う毎に赤味を帯びてくるのを見る楽しみや、ナスは艶々していて、水遣りのあとは更に水々しく濃い紫色が朝日で光っていたのが印象的で

「トマトって可愛い名前だね。

上から読んでもトマト、

下から読んでもトマト。」

この歌が自然に口から出てくるような光景でした。

「大阪のおばさん」の家は大家族だったのでそれらの野菜たちが食卓に供されたかどうかは憶えていないのですが、砂糖の匂いと、夏野菜の光景が合わさって、暑い暑い夏の思い出のひとコマとなっています。

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そして、青トマトといえばメキシコのTomatillo赤トマトJitomateと並んでメキシコ料理に欠かせない食材です。市場やスーパーでは青トマトと赤トマトが山積みされキロ単位で売られています。

その昔グアナファトで、お遣いで市場に野菜を買いに行き指差して「トマト下さい」と言うと、青トマトか赤トマトか?と聞かれ種類があるのを知らずにいたところ、何に使うのか?と更に聞かれて、それも聞きそびれていたので大変困ったことがありました。そのとき頼まれたのは赤トマトJitomateだったのですがこのときトマト=Jitomateという単語を覚えました。

(今現在、自分の子供にお遣いを頼む時には「何に使うのか」を伝え、品切れ等でなかった場合は自分で代用を考え買い物してきてもらうよう心掛けています。)

(ハーブティーに次いで)この市場でもたくさんの種類のトマトがあることを初めて知りました。当時、日本にはイタリアントマトもなければミニトマトも見たことありませんでしたからそれはもう驚きでした。

メキシコのトマトは日本のものと比べると水気が少なくて淡白、スライスしてステーキの付け合せなどで供されますがドレッシングなしではちょっと味気ないものです。

それがお料理やサルサになると、シラントロ(香草)や酸味が加わり抜群の美味しさに生まれ変わるようです。

▼Tomatilloベースのサルサベルデ

酸味が強いのでお肉料理に、スープのアクセントに!

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▼赤トマトベースのサルサロハ

サルサメヒカーナでタコスのサルサに!

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ぜひ一度お試しくださいね!!

そうそう、このブログを書いていたら、友人のYokoさんより美味しそうな真っ赤な横浜トマトが箱ごと送られてきたのでびっくり!以心伝心でしょうか。

ところで、このトマト大きくて立派で、甘くて本当に美味しいのです。

「トマトは野菜か果物か?」

みなさんはご存知ですか?

こんなに甘いと、これは果物でょう、と錯覚しますが裁判にまでなった挙句に「野菜」と定義づけられたということです。sol(6月6日)