メキシコの病院-2

5月末、母が入院したと聞いて駆けつけたので昔娘が急病で入院したときに使っていたドライシャンプーを日本から持参していました。

病院といえば、メキシコで出産した友人たちが「出産して翌日にシャワーを浴びて退院だったわ」という日本の常識では考えられないような話を思い出しながら、しかしまだ母はシャワーは無理だろうけれどそのうちドライシャンプーくらいはいいかななどと考えながら集中治療室から個室に移った母の病室に行くと

「あなたが娘さんね?丁度いいところに来た!今からシャワー浴びますので手伝ってください」

と言われ、嫌がっているわ、まだ歩けない母を無理やりシャワー椅子に移動し座らせ全身シャンプーし始めたのです。

回復に向っているからこそ入るんだろうな、と思いつつも結構無理やりで可哀想な気も。てきぱきと洗っていきものの5分ほどで終了しベッドへ戻されました。

けれど入浴した後ベビーローション(メキシコは空気が乾燥しているのでローションは大事なのだそうです)を塗り体のあちこちに床ずれのように赤くなっている部分を発見しては手当てをしてくれていました。

日本では寝たきりになると床ずれができて大変だという話をきくけれどこんなに早くに入浴することは予防策でもあるのだなと思いました。あんなに嫌がっていた母もちょっと気持ちはよさそうで、ベッドで一日中寝ていてはいけないということで安楽椅子(ソファー)に移されウトウトし始めていました。

そして、それから一時間後にはリハビリが開始され、また、それが毎日食後3回の日課になってゆくとは知らずに寝始めている病床の母を、私はその脇でスケッチを始めたのでした。

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もうひとつ驚いたことは、母が目を覚ましたとき、家族の写真を見せて「姉夫婦を覚えていない」ということです。ドクトルの話によると、病気の前後に何か心配事などがあるとき自己防衛でその記憶を消してしまうとのことでした。しばらく様子を見て落ち着けば元に戻ることでしょうとのことでした。sol(12月28日)