チップの話3

◎以前チップのお話をしまして、思い出したことがあります。中国・北京でのお話です。

昔、観光(ツアー)で北京を訪れた時のこと万里の長城を歩き終えてから、屋台のお店巡りをしました。とにかく凍てつくような寒さの中国大陸で、止っていては寒いので足踏みしながらお店の人とお話したりしていたのを覚えています。

途中、ある露天雑貨店で音珠(おとだま)を発見しました。それは、サラサラという音の鳴る(直径3cm〜5cmほど)心癒される美しい音色と色彩の七宝の工芸品で、みなさん中国や台湾のお土産でよくご覧になっている人気商品ではないかと思います。

1箱2個入りで売っていたので2箱買うといくらになるか、値段の交渉をしていました。すると後ろから「君達は旅行会社の社員なんだろう。外国に来たら外貨を落として帰るのが常識だよ」とツアーご一緒だったS氏に窘められました。

わたしたち(私と後輩の女の子)はあと少しで2箱が安くなるところでそれどころではなかったのですが(何元だったか値段は忘れました)通じない中国語で身振り手振り値段交渉を楽しんでいるのだからいいじゃない!と思ったものです。

しかし歳を経てみますと、イベントで子供が小物を欲しいといえば安価なら値切らずそのまま購入しますし、夜遅くタクシーに乗れば、夜間勤務ご苦労様と、960円なら1000円出しておつりはいいです、なんて言ったり小さいことが気にならなくなってきていることに、気が付きました。

お土産は「値切ってみるもの」「値段交渉を楽しむもの」としか思っていなかった自分に、今さらながら反省です。すごく安い工芸品だったのにね!

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メキシコ民芸品にても同様で、これだけの民芸品仕上げるのに相当の時間と労力かかったのだな、と思うと、2個3個でまけてくれとは言えず、100個購入してようやくどの位まけてくれるか?と言えるようになりました。それさえも申し訳なさを感じる時も、あります(情けは無用!?)。

若い頃は単なる旅行者で、現在は民芸品の仕入れで訪れているわけで、数量の差や感覚に差が出てきて当然なんですが。。。自分の変りように苦笑しています。

商品・作品(形のあるもの、そして、ないもの)には全て値段があり、それには相等の費用と労力がかかっているということが理解できると、値切るばかりでなくチップも弾んであげられるようになります。サービスが悪ければそれ相当に渡せばよいことです。

イミテーションかどうか、本当に良い商品・作品かどうかを見極める鑑識眼を持つことも大事です。自分の直感や勘を頼りに、しかしながら、これは「べらぼうに高い!」と感じた時にはまずは値段交渉から始めてみることにしています。sol(4月12日)