年賀状の話

今年も年賀状木版画を摺りたくなったもう1つの理由があります。

秋に小町谷新子さんから「お芋で年賀状」という出版された本を父宛に送って下さいました。

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拝見しましたら、自分で彫ってみたくなる魔法にかかってしまいそうなそれはそれは素敵な本です。

小町谷新子さんは父・島田正治の尊敬する作家瀧井孝作さんの娘さんで、以前にも本は何冊か読んだことがありましたが、その作品と文章から「お母さん」のようなあたたかさを感じていました。

今回の「お芋で年賀状」は”今年はどのような年賀状を彫ろうか”と思っていた時でもあったので、毎日毎日本を開いて見ては、自分にもできるだろうか?お芋はあまり時間が経ってしまってはダメなんだよね・・・あれこれ考えていても仕方ないので行動に移してみようと思い、さつま芋を手に取ってみては切って彫ってみよう!何度も思いました。

ところが下絵のアイデアはあるものの彫ってみる勇気が出ないのです。切るのがもったいない〜というのではなく(でも一理あります)集中して時間のとれない私には今回のお年賀状での芋版画は不向き、木版画で充分なのだ!と結論を出し、お正月らしい椿の花などの下絵をあきらめ、グアテマラ旅行の思い出「ケッツアル鳥」を彫ることに決めたのでした。

お正月が明けた今日もまたせっせと時間を見つけては、木版画を摺って乾くのを待って、書いて、投函、しています。子供たちは「とり年でないのになんで”鳥”なの―?」と言いますが、わたしにとって版画は自分を表現する一年に一回の楽しみなのです。

本書で小町谷新子さん曰く

「芋を縦に切った面を使うことを知ったとき、私は目から鱗が落ちるとはこのことだと思いました」

「要は楽しんで物作りをすることだと思います。」

わたしもいつかは芋版画にトライしよう、多分わたしの想像を上回るような楽しそうな未知の創作の世界、そのときのために今から下絵のスケッチをしておこうと思っています。

sol(2007年1月9日)